ピアス・イヤリングの素材と選び方

ピアス・イヤリングの素材にはどんなものがある?

合金+メッキ(GP)

真鍮や丹銅などの合金を芯材に、メッキ加工したパーツです。
(ロジウム、ニッケルやゴールドなど、銀色や金色、黒など別の金属被膜で表面を覆う)
色に応じて金属は様々な割合となります。メーカーや工場によっても異なります。
また、下地にニッケル(Ni)を使用することがあるため、金属アレルギーのある方は注意が必要です。

最近はK16gpのパーツも増えていますが、こちらも被膜の薄い通常のメッキ製品です。
GPとGFは混同されやすいですが、GPはGFの1/100ほどの薄さのメッキであり、メッキの方法も異なります。
イオン化しにくい(溶け出しにくい)とはいえ、摩擦などによりメッキが剥がれると下地の金属の成分によってアレルギーが引き起こされる可能性があります。
使用頻度によりこちらも注意が必要です。

ニッケルフリーメッキ

下地や被膜にニッケルを含まないメッキ方法です。
Clover4uで使用しているステンレスの一部、K14gfに使用されています。
長期間の使用でメッキが薄くなると地金によってはアレルギーが起こることがあります。
ニッケルのアレルギーがない方は比較的安心してお使いいただけます。

チタン

チタニウム(Ti)
単体で純度が高く、最もアレルギーになりにくい金属のひとつです。
耐食性に強くプラチナと同程度。
汗などに溶け出さず、傷もつきにくく、光触媒の抗菌作用もあります。
人工骨、人工歯根など医療用にも使われている身体にやさしい金属です。
メッキ加工をすることはできませんが、チタン自体を様々な色に発色させることができます。
■チタン合金とチタンは異なるものです。

ステンレス・サージカルステンレス

ステンレスは合金です。 鉄に耐食性を高めるためにクロム (Cr) を含んでいます。
クロムが酸素と結びつくことで皮膜を作りさびにくくなります。
身近なものでは、キッチンシンクやスプーンやフォークなどの食器にも使用されていますね。
JIS規格では、SUS304 SUS316L などの数字と記号で配合率などで細かく分類されています。
サージカルステンレスとされるものはSUS316L規格の製品で、「サージカルステンレス」という名称は俗称となります。
ステンレスが安全とされているのは、チタンと同様に不動態皮膜を作るためですが、溶け出しにくいけれどクロム、ニッケルは含まれています

樹脂

肌に触れる針の素材に金属を一切使用していない、樹脂製のパーツです。
アクセサリーに使われるのは主にPP(ポリプロピレン)、PC(ポリカーボネート)です。
金属アレルギーにはなりませんが、金属タイプより針が太いため、
細いピアスに慣れている方は樹脂ピアスをしたときにホールが広がり傷がつくことがあります。
また、柔らかいため針に傷がつきやすく、そこに雑菌が入りこみ炎症を起こすことがあります
樹脂製品は金属製より早く劣化します。
使用後に消毒する、長期使用した場合はパーツを取り替えるなど取り扱いには注意が必要です。
■Clover4uでは劣化したパーツのお取替えなどを有料にて行っております。(当店で購入された製品に限る)

ゴールドフィルド(gf・14kgf・ 金張り )

ゴールドフィルド(金張り)とは、「製品全体重量の1/20以上の金(K14・K18等)が張られているもの」のことです。
「18kgf」「14kgf」のような名称は張られている金の種類で変わります。
通常のメッキ製品より厚みがあり剥がれにくいので、金属アレルギーのない方、K14以上であればOK、ニッケルアレルギーのみある方には比較的長期に安心してお使いいただけます。
Clover4uで扱うパーツには一部を除き「1/20 K14GF」の刻印があり、下地素材は黄銅(真鍮)を使用し、
さらにきれいな色と被膜を守るために表面にニッケルフリーメッキの加工をしています。

貴金属(金・銀・プラチナ)

ゴールド
純金を24カラットとした24分率で表されます。
含有率は数字の大きさ順で、K18>K14>K10
割金として入れる 銀や銅などの金属によって、イエロー、ピンク、ホワイトなどの色をつくることができます。
プラチナ
純度は千分率で表されます。Pt900などと表示されます。
その他の成分(割金)としては、パラジウム、銀、ニッケル、ルテニウムなどがあります。
日本ではプラチナに対してニッケルはほぼ使われることはないようです。
シルバー
プラチナと同じように千分率で表されます。
日本ジュエリー協会では 「スターリングシルバー」は 銀の含有量が92.5%、銅が7.5% のもののみ名乗っていいことになっています。
「シルバー925」の表記のあるものでも、中には亜鉛やアルミニウム、ニッケルなど銅以外のものが残りの7.5%に含まれる場合もあり、それをどちらも同じものとして扱うお店もあるため注意が必要です。

■貴金属の割金は企業独自の配合がありそれぞれ異なったりします。

金属アレルギーのこと

アレルギーが起こる原因

ニッケルやクロム、コバルトなど様々な金属で起こります。
主に汗などでイオン化しやすい金属が引き起こします。
イオン化した金属が皮膚に触れることで体内で「異物」と認識され、免疫機能が過剰反応し、炎症を引き起こします。
・かゆみ
・かぶれ
・湿疹
・赤く腫れる
・痛みがある
などの症状が出たらアクセサリーの着用はやめて、専門医に相談しましょう。
一度反応が出ると治ることはないと言われるため、原因物質を特定し、できるだけ触れないことが大切です。
いつもつけると痒くなるピアスがあるな?と思ったら針の素材を変えてみることもおすすめします。

チタンでもかぶれる時があるのはなぜ?

店舗運営時代、対面でお客様とお話するときによく聞かれました。
「チタンでもかぶれる体質なんです」
「チタンはかぶれるからK18しかつけないの」

こういった場合に必ずお聞きするのは「どの形のピアスでしたか?」ということです。

この写真はチタンポスト(スタッド)ピアスのパーツです。
1のゴールドの部分はメッキが掛かっています。特に2の部分は針の一部なのでこのまま着用すると メッキの成分にアレルギー反応が起こる確率が高いです。

お客様にお聞きすると、ほとんどの方がこのタイプを使っていたので、そのようなお客様がフックタイプにすることでアレルギーが起こらなくなる方が多かったです。
ただし、すべての方がそうではありません。
飾り部分の部品に反応することもありますので、この判断は個人差があります。
アレルギーが心配な方はこの形より、フックタイプをおすすめします。

Clover4uではチタンポストのこういったメッキのはみ出しは検品して極力少ないものを選んで使用しており、ほとんどの商品に保護パッドをおつけしています。

こちらはあくまで予防的なものではありますが、お手持ちのピアスにもつけられるよう、または交換用として、保護パッドを販売しています。

https://minne.com/items/6010157

樹脂と同様、長く使うと劣化しますので、ある程度の期間使ったらお肌のために、交換することをおすすめしております。

おすすめの素材や形

金属アレルギーの原因はニッケルが一位と言われていますので、そういった方を対象として、
当店が取り扱っている金属ピアスでおすすめできるものは…
「チタン」、次点で 「K14gf」 「ステンレス(SUS316L)」
形状は「フックタイプ」です。
チタンは上の方で述べたように、純度が高く錆びに強く溶け出しにくい素材であり医療用で長期体内に入れることのできる素材でもあります。
フックタイプはメッキ加工されていないため、その点でも安心です。

また、金属自体がダメな方はほぼ樹脂ピアス一択になります。
素材の傷と雑菌に注意すれば金属に対するアレルギーは起こりません。

アレルギー対策グッズ

その他の対処法や予防のために使える製品をご紹介します。
Amazonの販売ページが開きますので参考にして下さい。

ピアス素材に塗るコート剤
マニキュアのような感じで刷毛で塗って乾かしたり、チェーンごと浸してコートできるタイプもあります。
一度塗ればずっと使えるわけではなく、塗り直しは必要ですが便利なコート剤です。

ピアスポストをカバーする樹脂ピアス
樹脂ピアスの軸に穴が空いていて、そこにスタッドピアスを通して使用します。
ピアスホールが小さめの方には少しきついかと思います。

ピアスホールのお掃除フロス
ホールは密着しているので汚れがたまったり雑菌が繁殖しないように、
拭き取り清潔にしておくほうがトラブルを防げます。
液に浸した細い糸のようなものをゆっくりピアスホールに通すだけです。
たっぷり60本入りなのも嬉しいポイントです♪

まとめ

アレルギーの症状は人それぞれなので、気になる症状があれば、
「着用をやめる」「専門医に相談する」「原因物質を避ける」
ということを心がけて下さいね。
お肌の状況に合わせてピアス選びの参考にしていただければ幸いです。
Clover4uの商品で素材の気になることや、パーツ選びのご相談は各ショップサイトのメッセージやお問い合わせフォームよりお気軽にお尋ね下さい。

minne
https://minne.com/@clover4u
Creema
https://www.creema.jp/c/clover4u/item/onsale

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